いま私達が抱えている環境問題は非常に多岐に亘っています.エネルギーを初めとする資源の問題や,
逆に使用後の廃棄物による水や空気,土壌の汚染,更には野生生物の減少と生態系破壊など,….ここ
十数年特に脚光をあびている地球温暖化も含めて,実に多くの環境問題があります.
 これらの問題に対処するための学問はどういうものになるだろうか? 既存の自然科学や社会科学の
知識を利用するとしても,それらを環境学独自の視点で組み合わせて行くことになるでしょう.
 ここでは環境問題の解決に関わる知識を3つの側面から考えて見ることにします.1つ目は「原因や仕
組み」,2つ目は「分析と予測」,3つ目に「対策技術・政策」という具合に.

              


★ 環境問題の原因や仕組みの追及 ★
  ◇ 環境問題を考える上で重要な地球の構造,地球環境の変遷,生物進化について理解を深めます.
  ◇ 化学物質が自然環境や人体に及ぼす仕組みを学習し,自然や健康への影響と管理方法を考えます.
  ◇ エネルギー資源の特徴的な性質を学び,次世代の代替エネルギーを探っていきます.

★ 環境問題の分析と予測の方法 ★
  ◇ 水や土,時には食品などに含まれる化学物質について分析手法を学習し,またその挙動を解析します.
  ◇ 自然界の生き物の状態を調べ,将来どのように変化していくのか,予測するための方法を考えます.
  ◇ エネルギーを初めとしする種々の数量,あるいは様々な環境指標を測定し,測定の原理を学びます.

★ 環境問題の対策技術や政策 ★
  ◇ 身近にある工学機器の仕組みを知り,環境調和技術や問題解決のための方法について学習します.
  ◇ 環境問題の歴史,社会的要因や対策などを通じて,環境と社会の関わりについて学習し,人間社会と
    環境問題について考えていきます.

【 授業について 】
 実際の授業では.基礎知識を身につける目的の授業から応用 (=対策技術) に重点のあるものまで様々
です.講義形式の授業で習った知識を基にして.実験や実習の授業で分析方法を学ぶとか.複数の授業を
受講して環境問題とその対策について総合的に学ぶことができるようになっています.
(カリキュラムはこちらに掲載しました。)